無線テクニカル工房(アンテナ製作 5EL八木 2m)

無線テクニカル工房(アンテナ製作 5EL八木 2m)

今回は2m(144MHz)の5エレメント八木アンテナです。移動にも使えるように全長1.3mです。導波器エレメントを2本外せば助手席側の椅子を倒して同伴でき、移動運用もグンと楽しくなります。

以前に2m 7エレのスタックを山へ担ぎ上げましたが、さすがに下山時は・・・考えて行動すべきと。後の祭りで、悲しい気持ちで持ち帰りました。5エレスタックぐらいであれば大丈夫かな?(不安)

  • コンパクトにまとまった2m用5エレメントの八木アンテナ

工作開始

手始めに430MHz用八木アンテナで実績有りの、廃材で製作、VHF用TVアンテナを探します。Lowバンド用のアルミエレメントは長さをカットし、再利用。大事なのはラジェーターが付いていたプラスチックのケースです。
UHFのケースも使用可能ですが私と違いまだ現役ですので、VHFのアンテナを使いましょう

ラジェーター部加工

概ねVHF用のラジェーターは折返しTypeですのでケースにエレメント用の穴が4ケついています。2ケはアンテナの取り付け口になります。残りはUバランの通り道になります。とりあえずTVエレメントを外しコネクターを付ける
  • 同軸の引き出し部を削除、出っ張りをコテで平らにしてM接栓のメスを取り付け(緩まないようしっかりナット締め後半田付け)
同軸の引き出し部をカットしても 凸凹ですとコネクターは取り付けられません、プラニッパーでカットしてコテで平らにします
エレメント取付部の反対側(Uバラン引出し部)の樹脂を大きくカットする(壁を取り除く)5D2Vを通す為樹脂を大きくカット
(Uバランは1/2λ×短縮率0.67)=0.335λ

ラジェーターのインピーダンス

ダイポールアンテナの給電インピ―ダンスは0.5λで73+j43です。 0.48λの場合は70+j0となりますが、アンテナの太さによりインピーダンスが変化します。
144MHzの場合 300/145=2.07mで9φのエレメントの場合λ/dですので下記表のλ/d≒230のカーブです。インピーダンスはj0の設定では給電部インピーダンスR≒64Ωです。その時のエレメント長は0.475λ(983mm)で64+j0の給電インピーダンスになります。

 

Uバランはアドミタンスチャートで重なる点は最短0.166λ付近ですが、調整がシビア過ぎるので0.335λ(69.3cm)とした。

MMANAでトレースしても56.499-j9.027ですのでUバランは0.3λ(42cm) SWRはチャート上の中心付近にいますので5pF(4.2pF)パラでセンターに入ります。ダイポール計算と八木でのMMANA計算では大きな偏差は無いようです。

 

Uバランの引き出し口は防水処理で接着剤で封止してください

写真が見えにくい!!

リクエスト?(クレーム)イラスト追加します。
無線機側からの芯線とUバランの芯線を左のエレメントに、 Uバランの反対側の芯線を右のエレメントに接続。 同軸線の網線はすべて半田付けしてアンテナには接続しない。

0.360λ(74.5cm)のUバランを取り付けたスミスチャート

スミスチャート上でのUバランと補正マッチング

半波ダイポールでの計算

  • スタート(0)64+j0ですのでUバランを0.360λとすると47.29+j11.7でアドミタンスチャートとクロスします(1)。 5pFパラでセンター50Ω(19.92m-j384.18)となります(2)

MMANAでの計算

アンテナ加工のばらつきや寸法偏差でバランとコンデンサーの最適値は変化しますので。カット&トライでチャレンジしてください

エレメントの長さ

  • 反射器1030㎜  輻射器983㎜  導波器1 880㎜ 導波器2 840㎜ 導波器3 835㎜

エレメント間隔

  • 反射器-390㎜-輻射器-200㎜-導波器1-300㎜-導波器2-400㎜-導波器3 (≒1300㎜)

MMANA(アンテナシュミレーション ソフト)で検証

Gainは7dBd、FB比は15.37dBでした。5ELの性能としてはブーム長が1.3mなのでGainはこの程度が限界でしよう。
  • そこそこマッチングは取れているようですが  ( ;∀;)
  • 983㎜の輻射器のエレメントの場合スタートは 53.727-j6.113 Uバランを0.3λ46.18+j10.11でアドミタンスチャートとクロス。 3pFパラで50Ωになる(スミスチャートと大差はなさそうです)

微調整

  1. シュペルトップを廃止してバランによるインピーダンスマッチを試みましたがなんとか理論通り(無理やり通した?)マッチングが取れたようです。430MHzと違い地面との高さも影響します。誰か手伝ってくれる人が居ると助かります(友人が少ないと大変です)
  2. SWRの微調整は輻射器と導波器の間隔を調整することにより追い込みます。Uバランの形を変形することにより微調整をすることも出来ます。
  3. 現状でSWRは1:1.2程度まあまあこんなもんでしょうか・・・・
  4. 5エレメントでナロータイプ(1.3m)ですのでキレはいまいちですが、モバイル用のホイップ(マスプロ144p87)5/8λ2段と比較するとその差はグンとUPしたようです。ノイズ交じりの信号がはっきり聞こえました。郡山―白河西郷村で59から59+++ 栃木県の局長さんからは話の内容が確認できずから55のリポートを頂きました。…こんなもんで妥協。

車で運用の時の「踏みたて君」です。大きいほうがBigアンテナ(144MHz 7エレスタック)用
後日 須賀川市と郡山市の市境にある宇津峰山(標高670m)山頂よりQRV。首都圏北部はもちろん静岡市までRS 55で飛んでくれてまずまずの成果でした。
2m5エレ、430MHz10×2、無線機、バッテリー、 3.5mのポール、そしておにぎりとお茶。 結構私にとっては重装備 、月曜日は筋肉痛です。担ぎ上げの運用はちょっと苦しいですが、山頂の景色は格別で当日は3月初旬にも関わらず風も少なく暖かく、初春の気候とは思えない陽気で、目の前には遠く那須連山が雪をかぶっている姿がとても美しく見えました。
  • 関東方面は前方に見える那須連山の反射通信が効果的です。 凛々しく那須連山に向いて立つ5エレ八木アンテナ

 

  • 筋がね入りの無銭家です。使えるものは何でも利用しましょう