郡山から川内村へ

郡山から川内村へ

原発事故以後 浜道り方面はなかなか 足が遠のいていましたが、すでに10年経過です。ちょっと足を延ばしてドライブ。

コースは郡山から駅前の東橋(JR東北本線の高架橋)経由で県道65号線をひたすら小野新町へGO!途中で東堂山にある五百羅漢を見て小野新町で昼食。神俣経由で高塚高原キャンプ場へから高塚山へ(標高1056m)結構高い山ですね。

東堂山満福寺の鐘楼

万延2年(1861建設)とありました 160年前ですね

裏山の五百羅漢

昭和の五百羅漢です。昔来たときに6-8-9の音楽羅漢?永六輔、中村八大、坂本九の羅漢様があったけど今回発見できず。

ミッキーマウスの帽子をかぶった羅漢様(*^^)v。一体一体見ていくと飽きが来ません。

煩悩のままに小野新町で昼食を。当然ランキング上位に入っている仙台屋のラーメン。昔ながらのスープにストレート細麺です1.5人分くらいあります。
う~ん!! おなか一杯。年寄りにはきついかも
小野新町から県道36号線(小野富岡線)を東に神俣を過ぎて途中、小白井ウインドファーム方向へショートカット。山道を登ると風力発電の風車がくるくると回っています。
郡山市の布引高原の風車より大きいですね
風車の真下にウインドファームの事務所を右手に眺め、右方面に少し進む(ソーラー基地に入らず道なりに細い道を進む)と、右に砕石所を見て、ソーラーの基地を左に見ながら道なりに進むと、T字路に突き当たり左に曲がると高塚高原キャンプ場です。ロッジの入口から山に入るとペラペラ石があります、なんとも面白いネーミング。ロッジのすぐ脇から高塚山の登り口 登山時間5分、お昼のラーメンがちょうどいいくらいこなれます。
山の上には川内村の花に指定された「更紗ドウダンツツジ」が咲き始めていました
高塚山(高塚ポッケ)は阿武隈山系の最高峰 大滝根山(1192m)の東南斜面の山です。
標高1056m 天気の良い日は海が見えます

おおたかどや山 標準電波送信所

高塚ボッケ山頂からは標準電波を送信している大鷹鳥谷山が見えます

真ん中にぼんやりと見える標準電波送信所

この山は電波時計の標準電波を送信する国内2か所の一つです。2か所の送信所で標準時間(JJY)を送信しています。

GPSよりの時間設定が移動体通信情報の基準時間となっていますが、衛星からの時間は電離層や天候の影響で時差が発生します。世界の標準時間は各国の標準時間を修正してUTC(協定世界時)として補正され各国の標準時間となっています。衛星よりも正確な時刻は長波による信号です。この正確な時間が「おおたかどや山」から送信されています。GPSのズレた基準時間は送られる電波の時間補正や基準位置情報を「基本電子基準点」で受信して時間補正や位置補正を行っています。 (日本の地形もちょっとずつ移動しています。カーナビもこれで修正します。ゼンリンさんやGoogleさんではありません)リアルタイムに修正された電波をスマホの時間表示になります。それだけではありません、最近のスマホで使われる通信や5G移動体通信も補正された時間修正が無ければ全く使い物になりません。(スマホの時計が少しでも狂ったらWiFiはつながりません)

自作の短波ラジオ(真空管)で10MHzのJJY(標準時間放送)を受信して喜んだ事は遠い昔のことです。
全国各地にある基本電子基準点
おおたたかど山 送信所は40kHz、佐賀県のはがね山 送信所は60kHz 出力は50kWさすがに大出力 アマチュア無線家では なかなか出せない出力ですよね。

国防のかなめ「大滝根山分屯基地航空自衛隊」

JASDF Japan Air Forceではありません間にSelf-Defenseが入ります。国民に気を使った名前になっています。しかし規模、装備、人員、は世界有数の規模です。世界はJASDFを最強の空軍と認識しています。
航空自衛隊に組する大滝根山分屯地は、日本の国土を守るレーダーサイトで国内に侵入する飛行機をレーダー探知、バッチシステムでF15がスクランブル発進する「対領空侵犯処置」国防の要です。
大滝根山にはレーダーサイトの巨大ゴルフボールが 2ケ設置されています。
神俣側からはゴルフボールは一つしか見えません
高塚キャンプ場への道を戻り 砕石所の先を左に下がると川内方面です(ウインドファーム事務所への細い登り坂の直前)を左下に下るとGoogleで見た謎の池です。下り坂をしばらく下り、T字路右折で標識には平伏沼(へぶすぬま)と表記されています。

Googleで見た謎の池

川内村の山奥ほとんど森林。その山奥にポツンと沼が!!近くには林道と高圧線。よーく見ると林道から池へ道路が伸びています。なんか怪しい

この沼は国の天然記念物に指定された平伏沼です。モリアオガエル自然産卵の池として有名な池でした。
6月5日まだ産卵が始まったばかりですが、3ケほど見つかりました
水たまりにしては大きいが、普通の池のイメージでした
右に観察小屋。左は、草野心平の歌碑「うまわるや 森の蛙は 阿武隈の 平伏の沼べ 水楢のかげ」
池の全景
右に観察小屋。左は、草野心平の歌碑「うまわるや 森の蛙は 阿武隈の 平伏の沼べ 水楢のかげ」
この沼は800mを超える山の上にある自噴の沼です、流入する川もなくぎりぎりの生態系の中でモリアオガエルは繁殖を続けています。県民としてこの自然を守り続けていく運動を進めることが大切と考えます。
歌碑を起稿した「カエルの詩人」として有名な草野心平は、いわき出身の文壇の重鎮。あの有名な宮沢賢治が無名時代の詩集を中央文壇に紹介するなど、日本の文壇に大きな功績を残しました。

いわきの詩人たち

いわきには草野民平心平兄弟のほかに 山村暮鳥、三野混沌、猪狩満直、そして三野混沌の妻である吉野せい、と多数の詩人たちが一時期、綺羅星のように活躍していました。特に三野混沌と猪狩満直は、農民詩人、として高く評価されても良い詩人と思っています。
労働に対する飾りがなく、厳しい開拓農民の生活詩は他に追従を許さない農民の詩と感じました。本物のプロレタリア文学であると確信できます。

「天山文庫」と「かわうち草野心平記念館」

平伏沼より川内村役場方面に進むと川内草野心平記念館があります。半世紀ぶりに尋ねました。カエルが縁で川内村の住民と草野心平さんが交流を深め、村人たちが心平さんの避暑地にと建てられたのが天山文庫です。ここには心平さんの蔵書が寄贈され、近代文学の足跡が書籍に込められています。
木々に囲まれた天山文庫。この前で天山祭りが行われます

又 「かわうち草野心平記念館」には貴重な書籍や書、絵画などが展示されています。教科書に載っている文化人が草野心平さんの周りに活動していたことが展示の写真からうかがえます。

いわきをはじめ県内には沢山の文化人を輩出しています。これからも遺物だけでなく郷土の文化人の足跡も尋ねてみたいと思っています。