武奧増補行程記12-6を現代に見る(16-21)
- 2025.11.04
- 歴史
奥州街道と奥羽街道の追分から仙台への道が続きますが、ここからは鎌倉時代の遺構や逸話が満載です。
桑折追分から寄り道。半田銀山から奥羽街道小坂宿へ寄り道してから藤田方面に探索します
尚 絵図にある古文書の解説文や和歌の読み下しに間違いがある場合はご容赦ください
飯田村(半田村)(6-16).jpg)
さくつれ山の麓が半田銀山か?半田銀山街道より30町程 伊達の大木戸の山 お堀 に 北に見えたり
かつて半田山が「さく裂山」と表現されるほどの大きな崩壊を経験した歴史があるため、その印象から「さく裂山」という呼び名を書き間違えた可能性があります。
位置的にちょっとずれているが「霊山真向に見え由」とあります。
半田銀山 銀山史跡公園

明治天皇御幸の記念碑

銀山地区入口の石垣

貴重な銀の不法持ち出しを防ぐために近くには大きな番屋があったと思われます。
高速道の先に銀山史跡公園があります。此の北に銀山採掘跡が数か所あり、上杉、江戸幕府、五代友厚、日本鉱業 と昭和25年ごろまで採掘してました。
西に見える半田銀山跡の山並み
奥羽街道を進むと

館跡に残る大カヤ


小坂宿
この坂を上ると小坂峠を過ぎて米沢になります。奥州街道と奥羽街道が混在している様です
この近辺には江戸時代に採掘された二階平抗口がある。
藤田(6-17)
奥州街道に戻ると藤田です
ここからは奥州藤原と頼朝の攻防の歴史の跡が沢山有ります。
此の処 伊達の大木戸と申し東の方に阿津賀志山あり西は国見峠なり。錦戸太郎泰衡(国平の違い?)の陣場と空堀の跡二筋あり 文治五年この変にて泰衡兄弟討ち死にの変なりと所し者の 此の謡致し候 謡曲 錦戸の事か?左上には「此の方空はと見えたり海辺 御近き道なり」空を見て海が解かるのかな?海辺?海鳥?
大泉院 (大千寺)

鎌倉館跡
藤田町観月台公園にあるここで義経がいざ鎌倉と挙兵した場所。後に泰衡、国平兄弟追討の鎌倉軍が決起した場所と言われます

鎌倉館の由縁はこの地で義経が平家打倒の挙兵した地と言われる。藤田城址のすぐ隣です


藤田城址 (源宗山)
鎌倉時代からの山城で伊達家の重臣藤田氏の居城。
義経が数年前に隣の鎌倉館で挙兵したので、さすがに頼朝軍は藤田城に鎌倉軍の本営を設置したのでは?しかし藤原追討の軍ですので、藤田城址だけでは手狭ですので観月台(鎌倉館)と同一の場所として軍を集めた可能性が有ります。
大木戸
大木戸は阿津賀志山 防塁堤の地名の様になっています
阿津賀志山防塁堤
この地域には沢山の防塁堤の跡が残っています
現在の阿津賀志山防塁堤付近と思われる大木戸村は明治22年に合併消失「堀切の跡見ゆる木の無き高く見ゆる」見晴らしの良さそうなところは、ほとんど頼朝軍に備えた防塁堤になっています。時代によって大木戸の場所は変化していると考えられます。
大木戸山の麓には「亀貼り坂この山の○によけるよし」
「額有俳諧を書して相見える武隈の社 小社在れども明薬師と申しそうらえば目の治療良く致しよし故に書くとす」武隈社は確認できず桑折町には薬師堂や石薬師、薬師前の地名が数件あったのに場所違いか?
≪昔この山に慈覚の行を行った≫とありますが直接的に何処という史実はありません
石母田(6-18)
中央下に石母田村の記載在り
滝川の近くは弁慶松(弁慶の硯石)や(義経の腰掛松)あります。
弁慶の硯石
小高い丘の中にある硯石の案内
丘の上にある硯石

何とも地味な大石ですが高台からのロケーションは最高でした
義経の腰掛松

腰掛松案内板
初代腰掛松
これに義経は座ったんですね
石母田城址案内
(古城)石母田城祉

石母田城縄張り図
国見山 国見峠長坂跡

芭蕉も歩いた国見峠の長坂
貝田(6-19)
いよいよ福島最後の宿場町です

奥州街道貝田宿跡


貝田宿番所跡
伊達郡貝田地区には原田村は見つからず
越可(太田山)(9-20)
ここからは宮城県です
福島県と宮城県の県境を過ぎると右側に「下紐の石」がある。 古代の用明天皇の后の玉世姫がここの石の上でお産の紐を解いたとの伝説が残されている。
下紐の石
国道4号線から仙台方面へ走ると右側路肩に見えます


越河番所跡
国道4号線から仙台方面へ走ると左側に見えます

大善寺
大善寺にある場所に最禅寺が有ります読みの違いか?

太田山
太田沼や阿津樫山はありますが位置関係が不明です

大木戸(阿津賀志山)(6-21)
絵図から越河宿の入口付近と推測される。松沢地区と権現堂山は現存します。うつの村は市野であればこれも現存しますので間違いなく越河宿の入口の様です

越河宿
是より仙台領。越河宿の入口が描かれています。

越河宿の町並み

此処まで福島領これから仙台藩になります
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